ある日の午後、3人は会社の近くの公園に向かいました。
そして、公園の休憩所に腰を下ろした3人はおもむろに語り始めました。
真剣な表情(?)の3人。
はじまりました。スタッフ座談会。 いよいよ映画も公開ということで、おめでたいですね。 まさかこの映画が公開にこぎつけるなんて思いもよらなかったので。 |
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思いもよらなかった(笑) |
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一番最初に(本編の事件を)ニュースで見つけたのは鯛さんですもんね。 尖閣に上陸したっていう。 |
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そうですね。僕がたまたま仕事サボってyahooニュース見てたら。 |
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サボってたのかよ(笑) |
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ちょっと危機感を感じましたね。 なんとも言えない危機感を。 |
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私もです。だって、テレビつけたら中国政府が、 国際問題だ!って言ってたから、 社長(今作の監督)はもう帰ってこないんじゃないかと…。 |
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もう捕まっちゃってね。 今後会社はどうなるんだろうっていう(笑) |
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しかも鯛さんはまだ入社して… |
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えぇ、僕まだ入社して1、2週間でした。 |
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(爆笑) |
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社長が捕まる(笑) |
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実名でニュースになる(笑) |
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でもその頃はまだ入社して日が浅かったから、 捕まったらそれはそれで面白いなと思ってた。 ちょっと他人事な感じで(笑) |
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まさかそれが劇場公開ですからね。 |
鯛さん |
フグさん |
カツオさん |
そういえばサーフボードってどうなったんですか? |
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尖閣上陸に使うつもりで沖縄のホテルに送ったのに 届かなかったってやつですね。 |
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(社長が)尖閣から帰って来て忘れた頃に、 届きましたってホテルから電話が来ました(笑) |
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尖閣上陸後に届いたっていう(笑) |
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上陸から10日くらい経ってた気がするんだけど。 |
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どこを彷徨っていたんですかね? |
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なんか、梱包の仕方が甘かったみたい。 ちゃんと確認して送ったはずなんだけど(笑) |
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(サーフボード)一時会社のベランダにありましたね。 |
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サーフボードがホテルにちゃんと届いてなかったから (TOKMAさんが)あんなことに…。 |
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ギターを(尖閣に)持っていけずに (TOKMAさんが)あんなことに…。 |
「尖閣上陸だ!」と意気込む3人。
題字とかタイトルとか劇中に使われてる字とか、 書いてたじゃないですか、私。 |
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あれ、実はカツオさんが書いてるんですよね。 すごいですよ。 |
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そういうのを書く時には、その人の作品の世界に どっぷり浸かって書くんですよ。 で、今回はTOKMAさんだから音楽じゃないですか。 アルバムを聞きながら込められた思いとかを想像したりして 書いてたんですけど。 |
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はい。 |
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アルバムをずっとリピートで聞きながら書いてたら すごく癒されて! 最初はそうでもなかったのに、途中から楽しくなりました。 |
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TOKMAワールドにはまったんですね。 |
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メロディーとかいいですもんね。キャッチーで。 |
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だから、癒されるんですよ。繰り返し聞いてると(笑) |
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何回目くらいから癒され始めるんですか? |
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2日目とか、3日目とか。 |
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TOKMAさん、カレーみたい(笑) |
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音楽って、その世界感に自分がなじんできたら 一気に感動し始めるとかない? |
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ありますね。 |
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初めはなんとも思わないけど、 何回か聞いてるとジワ〜っと。 |
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そういうのがTOKMAさんにはありました。 |
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じゃあ、TOKMAさんのアルバム(Get Your Freedom!!) の中でおすすめの曲は? |
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「静かなる微笑み」かな。 サビのフレーズと歌詞にめちゃくちゃ癒された! あと、「Watch Over Me〜光は不滅」。 映画で使われてないかもしれないけど…。 |
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その場合は、サントラをお買い求め下さい。 |
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(爆笑) |
それぞれの想いを胸に、公園の池に漕ぎ出す3人。
福沢さんに助演男優賞を送りたいですね。 |
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(TOKMAさんと)ふたりしかいないけどね(笑) どういうところで? |
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終始かわいいんですよね〜。 福沢さんが初めて劇中に出てくるシーンを見ていただきたい。 |
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ホテル? |
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受付のところ? |
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そう。グズグズしてるんですよ。 |
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そんなにグズグズした人じゃないでしょ(笑) |
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グズグズしてるんですよ! そのグズグズが、私の中のニヤリポイントをくすぐるんです。 |
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(失笑) |
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そういえば、一番最初に福沢さんが出てくるところ。 最初の編集では、フリーズフレームしてシャキーンって音が鳴って 名前が出てきてたのに、あれ、やめたんですね? |
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あれ、やめさせられましたね。 |
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(爆笑) |
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僕が作ったら却下されました。 |
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あれ、なくてよかったと思います。 だってあれがあったら、私もっと笑っちゃいますもん。 |
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力作だったんですけどね。 |
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あと、福沢さん、シャツインの姿がたまらないですね。 |
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(福沢さん)常にインだっけ? |
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結構インしてました。 |
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インじゃない時もある? |
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いや、インじゃない時はたぶんないんじゃないかな(笑) ホテルで明日上陸するって話をしていて、 ちょっとかっこつけるというか、主導権握ってるシーンでも 福沢さんは(シャツ)インをしていたので、 このギャップ? |
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あぁ〜、ギャップにやられたんだ(笑) |
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かっこいいこと言いつつも、見た目はインっていうのが 笑いを誘うんですよね。 しかも気がついたら(尖閣に向かう)船から福沢さんが飛び降りてて。 もういつの間に(笑)っていう。 |
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あれって結構衝撃だよね!あれ?音だけする!みたいな(笑) |
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瞬間はとらえられてないんですよね(笑) |
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あれ、想像するとちょっとニヤっとしちゃうんですよね。 福沢さんが突然海に落ちた!っていう。 |
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あれ落ちたの? |
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落ちた「てい」ですね。 |
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それで、あんなにかっこよくきまった!ってなってたのに 結局最後は、高血圧でゼーゼーしちゃうし。 |
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薬飲み忘れちゃってね(笑) |
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そこもグズグズしてるじゃないですか。 そういうところなんですよね、福沢さんのグズグズかげんっていうのは。 |
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でもかわいいよね。 |
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最終的にTOKMAさんに爆笑されるっていう。 |
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たぶん、自分は実際何歳なのかとか、 どういう社会的立場にいるのかとかじゃなくて、 本当に無邪気に、純粋にそれ(尖閣上陸)を 成し遂げたいっていう少年の心が、 きっとTOKMAさんと一緒になってはじけたんじゃないかな? |
カツオ「尖閣諸島だ!」
全員「やった〜!」
この映画って難しい話題のくせに、シリアスなシーンが あんまりないんですよね。 だからシリアスな面をいろいろ出したいって。 |
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(監督からの)要望が? |
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そう。でも全部のカット見ても、 TOKMAさんも福沢さんもみんなニヤニヤニヤニヤしてるから。 |
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(笑) |
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だから、色々他の素材つめこんでシリアス感を出してます。 |
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劇中で頑張ってシリアス風にもっていったところは? |
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途中に出てくるCGですね。 実写じゃないところです。 |
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(失笑) |
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でも、おかげで楽しい作品になってると思いますよ。 |
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ふたり(TOKMAさんと福沢さん)が祈ってるところとかは わりとシリアスな感じしましたよ。 |
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(考える2人) |
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あれって、実は祈ってるふりしつつ、 船長の目をうかがってるんですよね。 |
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そうそうそう。飛び込むタイミングを狙ってるっていう。 |
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がっかりです(笑) |
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でも、監督が求めてたシリアスなシーンとは違うかもしれないけど、 前日の夜、居酒屋で語ってるシーンあるじゃないですか。 あそこに、実はこうだったとか、もうやめようと思ってたとか、 震えが止まらなかったとかテロップで書いてあって。 そういうのを見ると、表面はへらへらしてるけど、 内面はすごくシリアスなんだなっていうね。 |
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確かに。 |
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ああいう見せ方が私は好きですね。 男性の本当に戦おうとしてる姿ってなかなか見られないじゃないですか。 |
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スポーツ選手ぐらいですね。 |
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表面ではああいう風に無邪気に、少年の様にわきあいあいと してるんだけど、実は心の中ですごくいろんな葛藤がうごめいていて、 っていうのって客観的になってみないと見る機会がないから。 私は結構好きです、あのシーンが。 |
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僕あれ好きですよ。 夜(尖閣に向けて)出発するタクシーの中での白々しい会話。 |
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白々しい会話って(笑) |
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なんか「何匹釣れますかね〜」とか、 「一万匹くらい釣れるんじゃないですか」とか。 比喩的でいいですよね。 |
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私もそのシーン好きですよ。 監督が福沢さんに「福沢先輩、何の魚釣るんっすか?」 みたいなことをいうんですよ。 私はその言葉をステッカーにしようと考えてました。 |
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そうなんだ(笑) |
彼らはひたすらに祈りを捧げた。
最後にみなさんの映画に対する思いを 一言ずつ述べたらいいんじゃないでしょうかね。 じゃあ、フグさんから。 |
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私からですか? う〜ん。 とてもゆるいようで、しっかりしてるというか、なんというか…。 |
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つかみ所がない? |
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表面はおちゃらけてるけど、内面ではシリアスな部分が垣間みれたり。 …だから、ギャップの多い作品だと思いますね。 |
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ほ〜〜(感心する2人) |
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テーマ的には尖閣問題っていうシリアスなところをつっついているけども、 私たちが見る映像はゆるい。 これがもうギャップじゃないですか? だから、もう…ギャップですね!私がこの映画を一言でいうと。 なので、映画を見たみなさんも独自の面白ギャップを みつけていただけたらと思います。 |
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なるほど。 |
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私は年齢的にTOKMAさんと近いのでそう思うのかもしれないけど、 年取ってくると感覚が鈍ったり、体力がなくなったりとか、 いろんな問題があるんですね。 なんか、「青春」ってものから遠ざかる気がしてしまう。 いくつになっても「青春」は訪れるっていうのを、 この映画を見てすごく感じるなというか。 年を重ねてても少年の心で突っ走れるっていう勇気をもらえる気がする。 |
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同い年くらいの人にみてもらいたいですか? |
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そうですね。やりたいことがあるのにそれがうまくできてない グズってる人とかでも、なんかふっきれるきっかけにはなるかな、 ていう気はします。 |
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ほ〜〜(感心する2人) |
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私は意外に泣けます。この映画で。 |
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では、最後は鯛さんにしめてもらいましょうか。 |
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この作品を一言でいうとなんですか? |
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尖閣ロックは…。 |
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………。 |
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………。 |
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尖閣ロックは、子どもが、大人の皮かぶって、 ちょっと冒険に行ったって感じですかね! |
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……………。 |
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あれ? あんまりピンとこないですか? |
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大人の皮はどの部分? |
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えっと……外見的な? |
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見た目的な? |
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…夢中になれる何かがあれば、人は少年に戻れるってことですね! |
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いくつになってもね! |
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男のロマン! |
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夢や情熱をもっていない人よりは、持ってる人の方がキラキラ 見えるじゃないですか。 TOKMAさんと福沢さんもキラキラしてました。 今の若い人って、そういう情熱を持ってないじゃないですか? この作品をみて、いくつになっても夢を持つキラキラした大人を いいなと思ってくれればいいですね! |
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本当に勝負しているタイミングを垣間みれる映画なのかもね! |
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そんな感じですね。 |
フグ「届け、この想い!」
カツオ・鯛(がんばれ!)
カツオ「アイ・ラブ・ジパング!」
鯛「風になるんだ!」
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